相続を相談する先の賢い選び方

いかがでしたか?
相続が発生するとやらなければならないことが山積みですが、相談先がわかっていれば安心です。一般的な相続の相談なら司法書士、紛争が発生しているなら弁護士、相続税が絡むなら税理士に相談されると良いでしょう。もしも、ご自身のケースが、紛争になっていると言える事案なのか、よく分からないような場合には、とりあえず司法書士に相談してみて、対応してもらえるなら対応してもらい、対応不可なら弁護士を紹介してもらうというのも良いでしょう。
相続を相談する先の賢い選び方
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相続の相談先はどうすれば

相続税はどれくらい掛かるのか、相続税の対策はどうすれば、相続税のことを踏まえた財産の活用はどうすれば、妻(夫)の生活保障をどうすれば、将来子供同士揉めないようにするにはどうすれば、共有の不動産をどうすれば等々。相続のお悩みは様々で、多くの場合、ご自身やご家族も気づいていない課題がございます。
「相続の相談に乗ります!」という事業者は無数にいて、税理士や司法書士、弁護士といった専門家だけでなく、銀行や不動産会社、保険営業に至るまで、見渡せば切りがない業種がいます。一体、どの業種でどんなところに相談すればよいのか。もはや分からないといった方が多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では、相続を相談する先の選び方について解説致します。

賢い相続には、総合的なコンサルティングが必要

相談先の選び方に入る前に、賢い相続の備えのためには、どのような検討が必要となるかをご説明致します。賢い相続の備えには、次の4つの観点が必要で、これらを総合した全体スキームを構成することが重要となります。4つの観点をご説明した上で、なぜこうした観点と統合が必要なのかをご説明致します。

生活保障(一般家庭の場合)

ご本人様と配偶者様の生涯に渡る生活費の確保を指します。
なぜ生活保障について考える必要があるかというと、相続対策では、生前贈与や生命保険の活用、不動産の建替え等による財産の圧縮を検討することとなります。ただ、これが過度に行われると、余裕のある生活資金が失われる可能性があるため、まず、生活保障の枠を考える必要があるのです。
生活保障を考える上では、現状の支出状況だけでなく、将来、介護付き有料老人ホームに入ったと仮定した検討が必要です。自宅での生涯をお望みの方がほとんどでいらっしゃるかと思いますが、自立生活困難な状態となった場合等、家族の負担を軽減するために、考えざるを得ない状況に備えておくことが大切だからです。

円滑・円満な財産承継

相続で最もストレスが掛かるのが、遺産分割協議です。この遺産分割協議を行う必要がないようにしてあげることが重要です。また、可能な限り、相続人全員が納得できるような分配案としてあげることが、紛争に至らないまでも、相続人間の不和を生じさせないためには必要となります。相続を、相続人間の不和が生じない単純事務手続きとしてあげることができれば、円滑・円満な財産承継と言えるでしょう。なお、不動産を共有名義にするような承継をさせてしまうと、相続時点では問題ないとしても、将来のトラブルの種を残すこととなるため、注意が必要です。

次世代に続く財産活用

財産活用は、ご自身の代のためだけではなく、次世代を見据えて行います。相続税対策と密接に関わるもので、よく行われている例としては、老朽化した賃貸アパート等を次世代ではなく、自身の代で建替えることや、自宅を賃貸併用化し、相続後は全戸賃貸とすることなどが挙げられます。
困ってしまう例としては、相続人であるお子様が、ご自身の自宅をお持ちであるにも関わらず、自宅として相続させてしまうことです。この場合、小規模宅地特例が使えません。これが、賃貸化されたものであれば、賃貸事業地としての小規模宅地特例が使えます。

相続税対策

相続税の支払額を減らし、若しくは、相続税の申告そのものが不要となるようにする作業です。生前贈与や生命保険活用、不動産活用の他、各種税制特例を適用させる等、様々な方法があります。

なぜ4つの観点とその統合が必要か

相続税対策のためとはいえ、賃貸需要の低い物件の建て替えを行うことは、財産活用の観点からは不適切ですし、円満・円滑な財産承継の観点から、不動産は全て金銭にして均等に分けるようなことは、財産活用、相続税対策の観点からは、適切と言えない可能性があります。
このように、これら4つの観点は、ある観点からは適切でも、別の観点からは適切ではないということが生じる関係にあります。
そのため、これらの観点を統合し、最適な形を構築していくことが必要となるのです。
こうした検討が、相続の備えの総合的なコンサルティングであり、賢い相続を実現するために必要となります。

業種別にみる相続の相談先の特徴と注意点

税理士への相続相談

小見出し1 特徴
相続税や贈与税、譲渡所得税等、税務のプロフェッショナルで、申告手続きを代理することが出来る業種です。
相続税の対策では、相続税だけでなく、贈与税や譲渡所得税等、事案により様々な税試算が必要となりますので、相続を考える上では必須となる業種です。一方で、相続税を気にするほどの財産規模ではない場合には、必要とならないこともあります。
小見出し2 注意点
相続税や贈与税といった分野の業務を、資産税業務というのですが、資産税については、税理士試験における必須科目ではなく、選択科目となっているため、税理士によっては、あまり詳しくない先生もいらっしゃいます。実際、相続に長けた税理士は、全体で見れば少数ですので、税理士選びには注意が必要です。

司法書士への相続相談

小見出し1 特徴
相続関連の法律全般に対応しつつ、近年では、後見や家族信託の分野で活躍している先生も増えてきている業種です。他の業種にない特徴として、登記手続きに精通することが挙げられます。
小見出し2 注意点
登記には精通しているものの、相続全般の相談となると、対応が困難な先生が多いことが注意点として挙げられます。

弁護士への相続相談

小見出し1 特徴
弁護士は、法務全般に対応しつつ、紛争解決に精通した唯一の業種です。遺留分の請求を受けた・請求をしたい、土地の権利関係で揉めている、親の財産を使い込んでいる相続人がいる等、揉め事があれば、基本的には弁護士にしか対応は出来ません。(一部の紛争は司法書士も対応可能ではありますが)
小見出し2 注意点
弁護士は、登記が出来るわけでも、相続税申告ができるわけでもありません。(厳密には出来ないのではなくやっていない。)類似業種として司法書士がある中で、弁護士の方が一般的に報酬は高額で、登記手続きがあれば司法書士に外注することになるため、紛争事案以外での相談はオーバースペックかもしれません。

銀行等への相続相談

小見出し1 特徴
銀行等でも相続相談は対応しています。銀行等では、法律相談や税務相談、契約書作成や登記手続きといった業務で報酬を得ることは出来ませんが、コンサルティングをサービスとして提供しています。税対策と資産運用を中心としたコンサルティングが可能なのが銀行等になります。
小見出し2 注意点
銀行等といっても、大手都市銀行以外で、まともなコンサルティングサービスが提供されているかというと、疑問がございます。そもそも、コンサルティングサービス自体の提供がない金融機関の方が多いでしょう。それでも、相続相談を受けますと宣伝している金融機関は、自社がサービスを提供するのではなく、税理士等を紹介するだけとなります。
大手都市銀行等におけるコンサルティングサービスにおいても注意点がございます。報酬が高額であること、自社商品の販売を絡めてくることが多いことです。具体例としましては、融資や金融商品の販売が挙げられます。また、税理士、司法書士、弁護士等、必要に応じて他の業種への費用も発生することにも注意が必要です。

不動産や保険への相続相談

小見出し1 特徴
不動産会社や保険代理店等でも相続相談を受け付けていることがございます。所有不動産の価格を知りたい、相続税対策で死亡保険を利用したいといった場合には、不動産のプロ、保険のプロである彼らに相談する意味もあるでしょう。
小見出し2 注意点
注意点としましては、不動産や保険事業者の相続相談は、不動産取引仲介や保険販売が目的である点です。不動産会社は不動産取引、保険代理店や保険会社は保険販売が商品であり、これにより収益を上げています。相続に関する何らかのサービスで収益を上げているわけではありません。純粋に相続相談に乗ってくれる事業者もいるのですが、結局のところ、その事業者が問題解決することは出来ないので、税理士や司法書士、弁護士に繋ぐこととなります。

相続の相談先の選び方

資産家なら大手都市銀行か税理士

資産家の場合、相続税をいかに圧縮するが重要となります。また、資産管理会社を活用した節税等、テクニカルなスキームや、中小企業オーナーであれば、事業承継税制を活用する等、税務が相続における中心となります。
そのため、資産家の相続税対策を得意とする税理士や、資産運用を含めた総合コンサルティングが可能な大手都市銀行等への相談が適しているでしょう。

紛争事案は弁護士

相続紛争に至ることが予測されるような事案においては、相続発生前から、紛争に至ることを前提とした相続の備えをされた方が良いでしょう。他の業種では、紛争が顕在化した場合に対応できないためです。

一般家庭は総合的なコンサルティングが可能な司法書士

一般家庭においては、それほどテクニカルな節税スキームを利用する必要性・メリットがないため、資産家が利用するような税理士を利用する必要はないでしょう。また、大手都市銀行は報酬が高額なため、一般家庭においては抵抗が強いことと思います。
一般家庭の相続の相談先としてお勧めなのは司法書士です。
富裕層においては、相続税対策が最重要課題となるのですが、一般家庭の場合には、生活保障が優先課題となり、生活保障には資産凍結対策が必要であり、対応施策として有効な家族信託に精通するのは司法書士が多いです。
富裕層のように資産が多様かつ多額でない一般家庭においては、相続税対策としてできること(費用効果の上がる施策)の幅は少なくなり、高度な税務のテクニカルスキームは不要となるため、税理士を筆頭とする意味合いは弱くなります。
また、コスト面においても、銀行等と比較すると司法書士の報酬は一般的には安く済みます。
以上のことから、司法書士をお勧めなのですが、その中でも、総合的なコンサルティングが可能な司法書士を勧めるのは、一般家庭においても、相続税対策や財産活用は重要であるためです。相続というのは、次の世代だけでなく、更にその先の世代にまで影響するとても重い事象ですので、富裕層のように多額の財産でなくても、相続に伴う負担を減らし、少しでも多くの財産を繋いであげることが大切です。
一般家庭には一般家庭の相続の備えがございますので、総合的なコンサルティングを含めた対応をしてくれる司法書士の下で、賢い相続を実現していきましょう。

相続税や相続手続きのご相談は信託相続先生へ!

「相続を相談する先の賢い選び方」をテーマに解説させて頂きました。
相続は多額の財産移動を伴う重大なもので、その備えとなると、単純な事務作業とは異なるため、どこに相続を相談するかは極めて重要となります。
私たちの相続関連サービスをご案内させて頂きますので、宜しければ、初回無料相談をご利用ください。

信託相続先生とは

一般家庭世帯においては、富裕層に行われているような、弁護士や税理士、銀行等による財産に係る専門的な助言を受ける機会が少なく、問題が生じてから対応されるケースが多いのが現状です。
一般家庭世帯にこそ、良質な法務・税務を中心とした、財産の管理・活用・承継に係る総合サービスを届けたい。私達、信託相続先生は、こうした想いを共有する専門家によって構築された、複数の専門事業者による共同プロジェクトブランドです。

総合的コンサルティングサービス

ご本人様と配偶者様の生活保障、円滑・円満な財産承継、財産活用、相続税対策の4点からの総合的プランニングサービスを提供しています。
相続税対策を中心とした富裕層向けコンサルティングサービスと異なり、生活保障を主軸としたプランニングが特徴の一般家庭向けサービスとなります。

相続税に精通した税理士が、概算相続税を無料試算

信託相続先生では、相続税の概算試算を、相続税に精通した税理士が無料で提供しています。相続税申告が必要か否かを知りたい、相続税支払額の規模感を知りたい等、お気軽にご利用頂けます。

税理士と司法書士のタッグで、相続手続きをワンストップ!

信託相続先生では、税理士と司法書士が相続手続きをまとめてサポートが可能です。
税理士と司法書士が資料を共有の上、手続きを進めることが出来ますので、相続税申告で税理士に、相続登記や金融機関手続きで司法書士にといった、二度手間となることなく、相続手続きをスムーズに進めることが可能ですので、ご相続発生後も安心です。

相続だけでなく、家族信託や後見も!

信託相続先生なら、資産凍結対策も含めた相続対策提案が可能です。
相続対策に気を取られて忘れがちとなるのが、認知症や事故、病気等に伴う資産凍結問題です。資産が凍結してしまえば、相続税対策の実行が中途で終わってしまったり、生活に支障を及ぼしたりと大きな問題となり得ますので、相続だけでなく、資産凍結対策の検討も重要となります。

司法書士 飯田 真司

<strong>飯田 真司</strong>

信託相続先生の司法書士飯田真司と申します。大学在学中はお笑い芸人を目指していたものの、挫折し、司法書士の道へと方向転換致しました。司法書士として頑張りつつも、たまに漫才イベントを企画しています。

専門分野・得意分野
家族信託、相続関連
資格
  • 司法書士(法人登録番号:11-00552、登録番号:6918)
  • 簡裁代理(認定番号:1401068)
所属団体名
東京司法書士会
所属事務所
司法書士法人クラフトライフ
所属事務所の所在地
東京都世田谷区用賀4丁目28番21号

活動実績・専門分野

財産の管理・承継に関するリスクマネジメントとその手続きを専門分野とする。司法書士の専門である法務だけでなく、税務、財産活用等多角的な視点による提案力が強み。大手保険代理店、医療法人、社会福祉協議会等、セミナーや勉強会実績多数。

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私たちは、司法書士と税理士を中心とする、相続や家族信託のプロフェッショナルです。「何をすればいいか分からない」といった段階からご相談頂けますので、お気軽にご相談下さい。

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